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死なない程度に頑張ろう

眼鏡が無駄に考えたり考えなかったり

愛知県の西三河地方について語るだけ

雑記

「愛知県民は地元志向が強い」と言いますが、その典型な自分がとりあえず知ってる地元西三河のことを語る内容です。本人の居住地域の都合上、自治体ごとの知識量に差が見られますがご容赦ください。

 

・西三河の概要

愛知県は尾張国三河国という2つの旧国で構成されています。この2つの国は境川という川で区切られており、政令市である名古屋市尾張国に所属しています。その三河国を更に東西で分け、それぞれ東三河、西三河と呼称しています。*1南部は岡崎平野の平地、北部に行くにつれ丘陵地帯となっています。産業としてはトヨタ系の自動車関連に代表される第二次産業が圧倒的で、愛知県のモノづくりのイメージはここに起因しているかもしれません。また、好調なトヨタ系のおかげで総じて裕福な財政事情でもあります。平成28年度の財政力指数では10個の自治体のうち8個が不交付団体の基準である1を上回っています。雇用も主に自動車関連産業が占めますが、製造拠点が各地に点在しているため、各自治体が独自の雇用圏を形成している傾向があります(下図参照。赤線で囲まれた部分が一つの雇用圏)。

都市雇用圏-Urban Employment Area-

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・構成自治体

人口順に書いていきます。

豊田市

中核市。名前の通りトヨタ自動車の本社があり、その影響力から挙母市から名前が変わったという経緯があります。本社所在地もトヨタ町トヨタのおかげで財政も裕福。鉄道での名古屋へのアクセスがいまいちなので名鉄三河線に特急を走らせる話がありますが、これもやはりトヨタの影響*2愛知環状鉄道という国鉄転換の第三セクターが黒字経営なのもトヨタのおかげ。地味にJRの駅がない自治体では最多人口らしい。平成の大合併で山間部を編入して面積は県下第1位。編入された足助の香嵐渓はテレビでお馴染みの紅葉の名所です。規模に反して何故かシネマコンプレックスがありませんでしたが、来年にイオンシネマが出来るようです。

 

岡崎市

中核市。ご存知徳川家康生誕の地。岡崎城大樹寺を始め、徳川家康縁の地が点在します。八丁味噌岡崎城から八丁の距離に由来するというのは有名な話。名鉄東岡崎駅とJR岡崎駅は距離があり、市の中心駅としては前者ですが、利用者は後者が増加傾向です。両駅の間辺りにあるイオンモール岡崎は西武百貨店が入居した珍しい形態で、結構大規模な店舗だとか。県下トップクラスの岡崎高校愛知教育大学附属、今年ノーベル生理学賞を受賞した大隅良典氏がかつて在籍した自然科学研究機構など教育・研究機関が多く文教地区としての面も。こちらも平成の大合併で額田町を編入して山林面積が拡大。徳川家康ゆかりの古くから続く城下町のため、西三河にしては珍しく古くから栄えた土地です。トヨタ系の拠点もありますが、三菱自動車工業名古屋製作所もあり、その点でもトヨタ系要素が薄いかもしれません。平成28年度に財政力指数が1を超えました。

 

安城市

日本デンマークとも呼ばれる農業先進地としての歴史があります。市内にあるデンパークという公園はもちろんデンマークが由来。安城を始めとして西三河南部に農業の道を拓いた明治用水は郷土教育の定番です。また、碧南市との間に愛知県唯一の天然湖沼こと油ヶ淵があります。水質汚濁が深刻なことでも有名ですが。トヨタ系の拠点が点在しているため財政は良好。三河安城駅という西三河唯一の新幹線停車駅を有していますが、在来線は普通しか停まらず、新幹線はこだましか停まりません。それでも地価は市内トップ。日本三大七夕を争っていた安城七夕まつりの地でもあります。地域でも指折りの財政や雇用、名古屋へのアクセスの良さから東洋経済の住みよさランキングの常連です。

 

西尾市

抹茶の原料であるてん茶の生産量が日本一。郵便ポストも抹茶色。西尾城の城下町であり、小京都でもあります。刈谷市刈谷城は亀城と言うのに対し、西尾城は鶴城だとか。2011年に幡豆郡幡豆町吉良町一色町を編入しました。忠臣蔵でお馴染みの吉良上野介義央の領地が吉良であり、地元では名君と慕われているそうです。一色町も一色氏の本拠であり、総じて足利氏の支流と縁がある地です。うなぎの産地と言えば浜松でなく一色をイメージするのは愛知ならでは。高須クリニック高須克弥氏は一色の出身で、時々Twitter名鉄西尾線の乗車写真が上がっています。

 

刈谷市

豊田市トヨタ自動車の地なら、刈谷市トヨタグループの地です。トヨタグループの主要企業であるデンソーアイシン精機豊田自動織機トヨタ紡織トヨタ車体の本社が構えています。故に財政は西三河でもトップクラス。刈谷駅はトヨタ系企業への通勤や、名鉄三河線からJR東海道線への乗換で名古屋に向かう人の利用で県内でも有数の乗降者数だとか。そのような良好な条件下でも開発は上手くいかず刈谷駅前の土地は長らく空き地でしたが、現在は商業施設や公共施設が建設されて裕福な地方都市感が醸し出されています。愛知県の県花であるカキツバタの日本三大自生地の1つがあります。地域でもトップクラスの豊かな財政と名古屋へのアクセス、トヨタグループの本社や製造拠点による雇用などの点から住みよさランキングの常連(本記事2回目)。

 

碧南市

衣浦湾に面しており、トヨタ系や非トヨタ系の工場が立地して臨海工業地帯が形成されています。中でも中部電力碧南火力発電所は、碧南市の裕福な財政を支える一因となっていました。現在は減価償却の関係でそうでもないらしいですが。碧南火力発電所は石炭火力発電としては日本最大であり、先日の稼働停止では周辺自治体に限らず岐阜の一部も停電しました。古くからの港町のため漁業や醸造業も盛んで、白醤油発祥の地ということから今年の全国醤油サミットの開催地。平成の大合併では碧南市を含む5市で合併して人口50万人都市を作る計画(碧海市構想)がありましたが、住民投票の結果離脱して頓挫したエピソードがあります。豊富な返礼品からふるさと納税での歳入は県内トップとのこと。地味に徳川家康の幼名竹千代を命名した地という寺があったり。

 

知立市

東海道五十三次の池鯉鮒宿とはここのこと。神社仏閣も多く、三河国二宮の知立神社や弘法大師が滞在したという遍照院があります。また、刈谷市の日本三大カキツバタ自生地に対して、こちらは伊勢物語の東下りの地であり、無量寿寺にかきつばたの名所があります。京都名物八つ橋の由来は諸説ありますが、そのうちの一つは知立の八橋のエピソードによるものです。名鉄本線と三河線の乗換駅である知立駅周辺の踏切は開かずの踏切として名を馳せており、現在は高架化工事が進行中です。小さな面積に大して国道は4本も通っており鉄道と同様に道路面でも交通の要衝になっています。藤田屋の大あんまきの販売は愛知県民ならどこかで見たことがあるはず。通勤先としては刈谷市名古屋市が主であり、人口密度は西三河トップ。

 

みよし市

平仮名なのは徳島県三好市とかぶるため。市制移行前は三好町でした。平成の大合併では豊田市と合併の話が持ち上がったものの、結局は単独市制移行に。市域の中央に三好池というため池があります。名古屋に近く、豊田市への通勤にも便利なことで宅地化が進んでいます。例に漏れずトヨタ自動車に代表される製造業の工場が多く、財政も良好。周辺の長久手市日進市と同じく今後も人口増加が予想されます。財政事情や大都市への至便さから住みよさランキングの常連です(本記事3回目)。アイ・モール三好のMOVIXは西三河北部唯一のシネコン。先述の通り近いうちに豊田にイオンシネマが出来ますが。

 

高浜市

陶器瓦の生産量が日本一であり、かわら美術館という箱物があります。市のアイデンティティなのか、駅舎の建て替えでも名鉄定番の簡易駅舎をよしとせず、わざわざ費用を出してまで瓦葺きにしたほど。御多分に漏れずトヨタ系の工場が立地していますが、通勤は刈谷市を始めとした周辺自治体への層が多いです。堅調に推移するトヨタ系の業績の影響か、人口増も堅調で今後も増加が予想されています。でも現在の市制移行基準5万人には満たないし、かつて人口水増しで話題になった東浦町よりも少ないという。平成28年度に財政力指数が1を超え不交付団体になりました。

 

額田郡幸田町

現在西三河唯一の町。西三河の新幹線駅はここに作る案もあったそうな。「幸田(こうた)町」だけど駅名は「幸田(こうだ)駅」。やはりトヨタ系の工場が立地して財政は良好。岡崎市との合併計画があったものの、財政力の差からか実現せず。ここに限らず財政の差を一因とした合併頓挫は愛知県で多く見られました。筆柿の生産量が日本一。最近ダーツの旅に出てましたね。

 

・ということで

モータリゼーションが深刻で名鉄バスの撤退につぐ撤退から一部自治体を除き車必須と言われる西三河ですが、みんなも来よう西三河。運転苦手マンとしては、コミュニティバス等の公共交通の拡充を願うばかりです。

*1:ちなみに、三河国遠江国の境界も境川です。

*2:豊田市駅から名古屋駅までだと知立駅名鉄本線に乗り換え、または名古屋市営地下鉄鶴舞線との乗り入れを利用して50分から1時間程度。