死なない程度に頑張ろう

眼鏡が無駄に考えたり考えなかったり

親知らず抜歯イベント(報告編)

 前記事(親知らず抜歯イベント(予告編) - 死なない程度に頑張ろう)の続き。下顎2本の水平埋没智歯の抜歯について、入院と現況。

 

 入院当日。昼頃に病院へ行き、自分と同じように入院して抜歯するであろう人々と病室に案内されます。いつ頃に迎えに行くという話を聞いて待機。自分の場合は2時間ほど病室待機だったので、スマホでゲームしたり、持参したFireタブレットSurfaceで動画視聴やTwitterをやって時間を潰しました。時間を潰すというよりも、襲ってくる不安から目を逸らしていたというか。 

 只管に画面とにらめっこしていたら、ついに看護師さんに呼ばれ、移動。また暫く受付付近で待機。先に終わった人が顎に保冷剤的なものをつけて車椅子で押されている様に更にビビります。

 そして今度こそ入室。血圧や心拍数の測定器具を取り付けられ、点滴をセットされます。点滴で静脈内鎮静法その他諸々抜歯に要するものを流すそう。その際、医者の人に酒に強いかを聞かれました。なんでも静脈内鎮静法はアルコール摂取時のような感覚になるようで、酒に強いと効き目が薄い傾向があるそうで。一応強い方なので、効き目が悪かったらどうしようとこの場になっても戦々恐々。

 点滴が始まって10秒ほどで、視界に異常が生じました。天井の模様が動いているように見えて、言っていた酔ったような感覚とはこれのことかと納得した記憶があります。そこからの記憶はあまりありません。気がついたら抜歯は終盤で、金具で口をこじ開けられ、縫合なのか歯があったところをしきりに突っつかれて痛かったことを辛うじて記憶しています。実際もっとしっかり意識はあったと思うのですが、直後の睡眠で忘却の彼方に吹っ飛びました。その点もアルコール摂取時の様相に似ています。

 術後、朧気な意識の中車椅子に乗り、看護師さんに運ばれて病室に戻ります。その状態で袋に入った抜けた歯を貰い、中身を確認しようとしてポロポロと落としていたら就寝。先述の通り、ここで手術中の記憶が一気になくなりました。

 しばしの睡眠の末に起床。局所麻酔の影響も収まり、口内の違和感が襲ってきました。明らかに腫れている感覚と地味に痛み。耐えられるレベルですが、気にならないわけではない微妙なもの。

 違和感あるなあと呆けていると看護師さんが登場し、点滴を外されたり安静解除と処方箋の説明を受けました。その後夕食も登場。メニューはお粥や他人煮など。この食事がまた難敵でした。当然のことながら、腫れはあるので口があまり開けません。痛みもあるので食物が触れると軽く悶絶します。食片が縫合糸に引っかかるのもきつい。この手の抜歯は、抜いていない方の歯で噛むという技があるらしいのですが、今回のような両側の場合は使えません。前歯は咀嚼に関してはほぼ戦力外。極小サイズで前歯~奥歯手前で噛むことを試みたり、舌で潰そうとしたりと悪戦苦闘。気合で完食はしたものの、食事なのに疲労感が襲います。その点お粥はほぼ流し込めたのでとてもありがたいものでした。ただ、あくまでお粥なのでそこまでお腹は膨れず、消灯時間には空腹の自己主張が。ままならないもので。お茶も若干染みました。

 腫れと痛みを除けば至って普通の体調なので、その後は手術前と同じように時間潰しをし、就寝。

 翌朝、早朝に30分ほど点滴を行い、朝食のお時間。メニューはお粥にオクラのおかか和えになますに味噌汁、はんぺん。牛乳もありました。はんぺんの味が気に入って少し大きめに口に入れたところ、見事に悶絶。迂闊。食後に処方された痛み止めとうがい薬を使用し、指定された時間に受付を訪れます。受付でしばし待った末に呼ばれ、詰めていたガーゼの摘出と痛みや感覚麻痺の確認、予後の説明を受けて退院。なんでも腫れのピークは明日明後日とのことで。

 

 かくして退院し、現在は家にいるわけですが、医者の言ったとおり、段々と腫れが悪化してきている状況です。顎の輪郭が台形ぽくなっています。食事も相変わらず難易度が高く、離乳食・介護食のように柔いものを少しずつ食べるにつけ、普通に食べられることのありがたさと食の娯楽的な要素を強く意識します。正直現状だと毎食ウィダーインゼリーでいいんじゃないかと思うくらいに食べるのが難儀です。飲み物はあまり支障がないのが唯一の救いですが……。

 ともかく、普通に食事したいのですが、先述の通り腫れは明日明後日まで悪化するのでしょう。果たして、普通に食べられるよになるのはいつなのか。月曜日に腫れ顔出勤と昼食ウィダーインゼリー芸をすることになるのか、それが気がかりです。